ベトナム語は発音が命?ネイティブの音声をもとに練習しよう!

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ベトナム語の勉強をしている人のほとんどがつまずくポイントとしてあげているのが発音です。ベトナム語は中国語と同様に声調という発音があり、日本語の単一で平坦な発音1つではなく、同じ「あ(a)」にも複数の読み方があります。これが日本語にはなく、聞き分けができないのが、ベトナム語の習得難易度を上げている要因です。

なのでベトナム語は1にも2にも発音をマスターするのが重要です。今回はベトナム語の発音を構成する

  • 声調
  • 母音
  • 子音
  • 二重子音

を音声付きで紹介してます。ぜひ声に出して練習してみてください。

ベトナム語の発音の特徴とは?

ベトナム語の発音の特徴は「声調」です。声調とは音節に置ける声の高さが変化することを意味します。

代表的な言語に中国語があります。日本語では「あ(a)」の読み方は1つしかありませんが、中国語では同じ「あ(a)」でも4つの発音方法がありアクセントや音の昇降が変わります。そしてその違いを正しく発音しなければ伝わらないことがほとんどです。

ベトナム語は元々中国語が起源にあることから、声調があります。ただしベトナム語の声調は6つあります。同じ「ma」でも声調が違えば、意味が変化します。なのでベトナム語を勉強する上で「発音」が一番重要だといわれています。

ベトナム語の発音表

ベトナム語の文字はアルファベットが使われています。アルファベットに声調記号を組み合わせてたくさんの発音が表現できます。

声調表

 

発音記号 発音法のイメージ
a 平らに長く発音する。「あー」
á 驚いだ時の「あっ」のようにで高く上げる
à がっかりした時の「あぁ…」のように低く音を下げる
ã 激しく急上昇する。分からないときの反応の「へ?」のように発音する
ả  低く下がって上がる。ãより抑えめに発音するのがコツ
失敗に気づいた時の「あっ」のように低く短く発音する
Nguyet

A

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Nguyet

Á

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Nguyet

À

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Nguyet

Ã

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Nguyet

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Nguyet

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母音表

 

発音記号 発音法のイメージ
A a 日本語の「あ」より口を大きく開ける
Ă ă Aと同じ発音。Aより短く発音する
 â 日本語の「あ」と「お」中間。「あぁ?」を低く抑える感覚
E e 日本語の「え」より口を横に広げて、縦に大きく開けて発音する
Ê ê  「e」より少し抑えめに発音する
I i  日本語の「い」と同じ発音
Y y 「い」を発音するとき少し長めに発音する
O o 口を縦に開けて「あ」という
Ô ô 口をとがらせて発音する。日本語の「お」とほぼ同じ発音
Ơ ơ お」をのどから発音する。少しだけ口の間を開ける
U u 口をとがらせて「う」と発音する 
Ư ư 口を少しだけ開けて「う」と発音する
Nguyet

A

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Nguyet

Ă

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Nguyet

Â

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Nguyet

E

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Nguyet

Ê

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Nguyet

I

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Nguyet

Y

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Nguyet

O

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Nguyet

Ô

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Nguyet

Ơ

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Nguyet

U

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Nguyet

Ư

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二重母音

ベトナム語の二重母音はすべて「前の音を強く、後ろの音は弱く添えて発音する」ことです。

 

ia
iê (yêは語頭のみ綴る)
ua
ưa
ươ
Nguyet

ia

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Nguyet

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Nguyet

ua

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Nguyet

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Nguyet

ưa

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Nguyet

ươ

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三重母音

大事なのは各母音の音の長さを意識することが大切です。3つのパターンがあります。「短・長・短」、「長・短・長」、「短・短・長」です。

パターン①「短・長・短」

uya 最初のuは短く、yの部分は長く、aを短く発音します。「ya」は「や」ではなく「ぅいーぁ」のように発音します
ただし、このパターンの単語はkhuya【深夜】しかないので、この単語限定の発音です。
uyê 最初のuは短く、yの部分は長く、êを短く発音します。「ぅぃーぇ」のように発音します。このパターンの単語が非常に多いです。【nguyên,xuyến,tuyếtなど】
oeo 最初のoは短く、eは長く、oは短く発音します。

ただし、日常性生活でこのパターンの単語は出てくることはほとんどありません。

uyu 最初のuは短く、yは長く、uは短く発音します。yuは「ゆ」ではなく「いーぅ」のように発音します。ただし、こちらもこのパターンの単語が少ない。
khuỷu=ひじ
oai 最初のoは短く、aは長く、iは短く発音します。「ぉあーぃ」のように発音します。

パターン②「長・短・長」

iêu 最初のiを長く、iêとuは短く発音します。
ươu ưを長く発音して、ơとuは短く発音します。
このパターンでよく使う単語は「rươu=酒」があります。
uôi uを長く、ôとiは短く発音します。
ươi ưを長めに発音して ơとiは短く発音します。

パターン③「短・短・長」

oay oとaは短く発音して、yは長く発音をします。
ただし、日常で使われる単語はこのパターンはほとんどありません。
uây uとâを短く、yを長く発音します。
ただし、このパターンも日常で使われる単語はほとんどありません。

その他のパターン qu系+半母音

他にも、子音のqu-には半母音のeo/ai/ao/ay/âyと組み合わせて三重母音ができます。子音のqは必ずuとセットで付き「クゥ(南部ではウゥ)」という発音しかありません。

「短・長・短」

queo
quai
quao


「短・短・長」

 

ququ
quay
quây
Nguyet

uya

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Nguyet

uyê

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Nguyet

oeo

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Nguyet

uyu

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Nguyet

oai

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Nguyet

iêu

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Nguyet

ươu

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Nguyet

uôi

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Nguyet

ươi

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Nguyet

uay

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Nguyet

uây

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Nguyet

queo

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Nguyet

quai

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Nguyet

quao

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Nguyet

quay

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Nguyet

quây

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子音表

 

発音記号 発音法のイメージ
B b 「ば行」と同じ発音
C c 「か行」と同じ発音
D d ※北部はざ行。南部はや行。ローマ字のDと違うのに注意
Đ đ ※ローマ字の「D」の発音ににあたる
G g 「が行」と同じ発音
H h  「は行」と同じ発音
K k cと発音が同じ単語によって綴りが違う
L l  英語のLと同じ発音
M m 「ま行」と同じ発音
N n 「な行」と同じ発音
P p 外来語のみ。ベトナム語に「p」の発音が存在しなためバ行の発音になることがある
R r 英語のRと同じ発音
Q q 「か行」と同じ。単語によって綴りが異なる。
S s 「さ行」と同じ発音
T t 「た行」と同じ発音
V v 英語の「V」とほぼおなじで下唇を噛んでの「ヴ」
X x 「s」の発音とほぼ同じ
Nguyet

B

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Nguyet

C

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Nguyet

D

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Nguyet

Đ

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Nguyet

G

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Nguyet

H

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Nguyet

K

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Nguyet

L

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Nguyet

M

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Nguyet

N

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Nguyet

P

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Nguyet

R

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Nguyet

Q

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Nguyet

S

http://34.66.86.104/wp-content/uploads/2019/09/S.wav
Nguyet

T

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Nguyet

V

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Nguyet

X

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二重子音

 

発音記号 発音法のイメージ
Ph 「ファ」行。英語のFに相当する発音、上の葉をした唇にくっつけて「ふぁ」を発音する
Th 舌先を上前歯の裏につけ少し押し出しながら「た」を言う準備をしてから「は」を発音する。と「tha」の音にな  る。日本人にとっての発音難度最高レベル
Ch ちゃ」のような発音
Tr Chとほぼ同じ発音だが、「ち」の後に一瞬英語の「R」のような音が入る。南部ではchとほとんど区別しない
Nh 「ニャ」行とほぼ同じ発音
Ng 「んが」と鼻にかかるように発音する
Ngh ngと同じ発音(後ろの音がi,e,êの場合のみ)
Gh gと同じ発音。(後ろの音がi,e,êの場合のみ)
Kh のどの奥から「か行」を発音する。イメージはおじさんがタンを絡めて「ぺーっ、かっ」と吐く時の「か」
Nguyet

Ph

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Nguyet

Th

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Nguyet

Ch

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Nguyet

Tr

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Nguyet

Nh

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Nguyet

Ng

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Nguyet

Ngh

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ベトナム語の発音を練習するうえでのポイント

今までの発音記号を組み合わせることで、ベトナム語を話すことができるようになります。しかし正しい発音をしないとベトナム人は理解することができません。

ここでは発音の練習をする上で重要な3つのポイントについて詳しく解説していきます。

正確に発音することではなく、音の違いを認識することが重要

ベトナム語は発音が重要だといいましたが、最初は正確に発音することにこだわらないことが大切です。なぜなら単語だけの発音は情報が少なすぎて、何を伝えたいのか判断できないからです。

私たちが日本語で会話をするとき、「し」だけ言っても「市」、「死」、「氏」なのか判断できないのと同じ理屈で、実際ベトナム人同士での会話でも単語だけでは意思疎通がほぼできません。では、ベトナム人はどのように判断するかというと、会話の流れ、すなわち文脈で判断しています。これは日本語でも同じことです。

かといって、ベトナム語の発音を疎かにはできません。日本語は発音の種類が少ないため、a ă â を全部、「あ」と認識してしまいます。発音の練習が重要なのは「音の違い」を認識できるようにすることです。

a ă â の違いや、o ô ơ の違いやu ưの違いが認識できるだけでもベトナム語が上手になっていると言ってもいいでしょう。まずは、CD教材で似たような音を何度も聞くことが大事です。

 

おしゃべり相手のベトナム人を見つける

ベトナム語は独学で習得するのはほぼ不可能と言い切れます。なのでネイティブの話者、つまりベトナム人のおしゃべり相手を見つけるのが、上達の近道です。なぜなら

  • ベトナム人の発音から発音のフィードバックをもらえる
  • その人たちの生の発音を実際に聴いて、マネできる環境を作る

そうすることでベトナム人に通じる発音ができる可能性が高くなります。

仲良くなったらLINEなどの個人チャットアプリで、音声メッセージでやりとりをするといい、記録されるので何度もベトナム人の発音を聴くことができます。そのうえで自分の発音を録音して発音が修正できるなどのメリットがあります。

だから発音上達の方法としてベトナム人のおしゃべり相手を見つけることが重要でしょう。

 

フレーズごと覚える

先ほど述べた通り、単語だけでは意思疎通は不可能です。判断しているのは会話の流れと文脈です。ベトナム語のフレーズを覚えておくと、会話の流れや文脈で判断しやすくなります。最初に覚えるフレーズを決めてみましょう。

短い挨拶・お礼や返事など日常でよく使う短いフレーズを決めて、毎日実践していきましょう。何度も実践をすることで、いつの間にか無意識に話せるようになり、また、他のベトナム人の言葉も少しだけ聞き取れるようになります。

こちらのベトナム語での基本的なあいさつ7種類をシーン別・話し相手別に徹底解説という記事で明日からすぐに使える便利なフレーズを多数紹介しています。こちらもすべてのフレーズに音声が付いているので、ぜひ声に出して練習してみましょう。

まとめ

ベトナム語だけではなく、その言語も、自分の言いたいことが相手に伝わることを目標にしましょう。ベトナム人同士でも完璧に意思疎通できていないケースが多い事実がある以上、外国人がベトナム語で意思疎通はさらに困難です

100%完璧を目指すのではなく、「7割伝わればいいや」と割り切って最低限で伝わることを心がけましょう。

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